職場や学校、友人関係…あるいはインターネット上で、攻撃的な言葉をかけられたり、理不尽な怒られ方をすると、つらいですよね。
そんな時に、自分の心を守っていくための5つの考え方をご紹介します。これらの視点を持つと、必要以上に傷つくことを防げます。
前提として、言葉の攻撃を受けた時のネガティブな気持ちを、無理にポジティブに考えよう!というわけではありませんし、それは危険です。
ヤカンに触れて「熱くない!」と言いながら握り続けたら、確実に火傷をしてしまいますよね。それと同じです。
その時の痛みをごまかしたり、無理やりポジティブに言い換えて蓋をすると、よけい心が怪我をしてしまいます。
だから、悲しいとか怒りとか自分を責めてしまう感情が起こること自体を、否定する必要はありません。むしろ、蓋をしてしまう方が、自分を無視することになり、悪化します。
一方で、その気持ちをそのままにしていては、言葉の攻撃を受けたその時に限らず、思い出すたびに嫌な気持ちになってしまいます。
そこで、自分の心を守る為にも、以下の考え方・捉え方を知って頂きたいのです。
①「その言葉は、その人のSOSや嘆きである」と捉える視点を持つ
②その人は自分の全てを知っている訳ではないと知る
③あくまでもその人の感想と捉える
④過去の自分の言葉・行動かもしれない
⑤その時、好意的な言葉・行動が生まれた
このことを思い出せば、言葉の攻撃でダメージを受けても、いやな気持ちを引きずり続けたり、必要以上に自分を責めずに済みます。
①その攻撃は、SOSや嘆きである
幸せな人は、自ら進んで攻撃しません。つまり、悪意ある言葉を向けたり、行動に移している人は、何かしらの不満を抱いています。
言い換えると「このどうしようもない思いをどうにかしてほしい!」ということ。
悲しみや悔しさを抱いているとき、全員がそれを素直に表現できるわけではありません。だから、自分の本心を隠し、守るために攻撃という手段を取らざるを得ないのです。
よって、それはその人の問題であり、あなたには関係のないこと。気にしてしまうかもしれませんが、あくまでも自分の問題とは違うのだ、という切り離す意識を持つと、楽になります。
②その人はあなたのことを全て知らない
また、言葉で攻撃をしてくる人は、あなたの全てを知りません。あなたがどのような考え方をして、どのような経験を歩んできたのか、全て知ることができません。
それは、家族・友人・恋人でも同じです。自分自身も全て分かり得ないのに、他の人がわかるはずがありません。
自分の知らない一面を、他人が客観的な目で見つけてくれることはありますが、それもごく一部の要素だけです。
あなたのことを一部分しか知らないで、そんなことを言っているのです。冷静に考えると、それはおかしなことだと思いませんか?
③あくまでもその人の感想と捉える
「あくまでもその人の感想なのだ」という視点でみると、相手の言葉に支配されません。
強い言葉で言われると、その人の方が正しいような気持ちになるかもしれませんが、あくまでもそれは、その人がそう思っているだけのこと。
例えば、
「お前はダメだ!」というきつい言葉に対し、「お前はダメだ!(…と私は思っています)」と付け足します。
すると、「私がダメ」という断定的な事実を突きつけられているのではなく、「その人が私をダメだと思っている」と感想を言われているのだと捉えることができます。
前者の場合は、直球なダメージがありますが、後者はどこか客観的に見ることができますよね。
④過去の自分の言葉・行動かもしれない
言われて・されて嫌だったことは、過去に自分が誰かにしていたことなのかもしれません。自分がしたことは良くも悪くも返ってくるからです。
そこで必要なのは、過去の自分を責めることではありません。自分が今回嫌な思いをして、「自分はこんなことをしてしまっていたのだな」と無意識の行動を改めることができます。
つまり、学びを得ることができたと考えられるのです。
⑤その時、好意的な言葉・行動が生まれた
この世界には、あなたに対して攻撃的な言動・行動をとる人が必ず存在します。学校や職場など、今までそういう人はいなかった!という場合もあるでしょうが、広い世界を探せば必ずいます。
ですが、それと同時にあなたに対して好意的な言動・行動をとる人も必ず存在するのです。どちらか片方だけ、ということはありません。
誰にも嫌われずに生きることが不可能なように、誰にも好かれずに生きることも不可能なのです。
それを踏まえ、嫌なことを言われた時に
「今、嫌なことを言われた…この時、好意的なことを言ってくれる人が生まれた(※誕生ではなく、存在するという意味)」
と思えば、否定的な方だけに引っ張られることはなくなります。
まとめ
攻撃された時の考え方・捉え方として、
①「その言葉は、その人のSOSや嘆きである」と捉える視点を持つ
②その人は自分の全てを知っている訳ではないと知る
③あくまでもその人の感想と捉える
④過去の自分の言葉・行動かもしれない
⑤その時、好意的な言葉・行動が生まれた
この5つを紹介しました。
攻撃的なことを言われたその瞬間は、つらくしんどいかもしれません。ですが、以上の考え方・捉え方を思い出してみてください。きっとその思いを緩和する助けになるはずです。