「あの人はどうして人の幸せを願っているんだ?」
「周囲の人を幸せにしたいなんて偽善だ」
…と思ったことはありませんか?私はあります(笑)
私は現在、できれば多くの人に幸せになってほしいと思っています。ブログやSNSでの発信も、その気持ちが根底にあるからしているのです。
私に限ったことではありませんが、「みんなを幸せにしたい」と言うと「偽善」と捉えられてしまうこともあります。
もちろんそれは、受け取る側の「感想」ですから、そのように感じるのであればそれで良いと思うのです。
また、過去の私も、偽善とまでは思わなかったものの、「周りの人を幸せにしたいってどういう心理なの?」と思ったことがありました。
でも今ならそれが分かります。
実は、周りの人を幸せにしたいという気持ちは「他人のため」ではなく、「自分のため」なのです。私の場合。
今回は、「周りの人を幸せにしたい」心理を疑問に思う方のために、それは自分の為である、という私の考え方についてお話しします。
一見矛盾するようですが、これから紹介する「自分にどんなメリットがあるか」を見て頂ければ、分かりやすいのではないかと思います。
前提として、自分が幸せである
人の幸せを願う多くの人は、すでに自分が幸せです。
自分の心が満たされているからこそ、人のことを想う心の余裕があり、人のために何かしたくなる・幸せを分けたいという欲求も生まれます。
ただし、その幸せというのは心が満たされているかどうかという話ですから、良い状況や環境によって生じるものとは限りません。
例えば、金銭的に問題を抱えているだとか、未婚であるだとか、役職が下の方であるとか、客観的に見て不幸に見える人でも、本人にとっては問題がなかったり、自身の幸福感度が高く、気持ちが満たされていたら全く関係ないのです。
周囲が幸せになることで得られるメリット
周りの人の幸せを願うことは、文字通りの「周りの人」のためではなく、自分のためでもあるのです。
もちろん「周りの人」のためでもあるのですが、必ず自分にもメリットがあります。そう聞くと、なんだか腑に落ちませんか?
そのメリットとは何か、私が感じていることを3つ紹介します。
①誰かの力になれている実感
まず一番想像しやすいのが「誰かの力になれている実感」を得られることだと思います。
シンプルに、誰かの心を救えたり、助けになれたら「役に立てた!」という気持ちになり、役に立ちたいという欲求を満たすことができます。
分かりやすい例が募金や寄付です。
それこそ「偽善」と呼ばれやすい行為ですが、結局それを行うことで、自分が貢献できた!という気持ちになります。
注意点:ただし、こういった「誰かの役に立ちたい欲求」だけで自分を満たそうとすると危険です。
誰かに必要とされるから存在価値があるのではなく、そういった条件なしに価値があるのです。それを理解した上で「人の役に立ちたい」と動かなければ、「人の役に立たなければ意味がない!」と、自分を蔑ろにしてしまう危険があります。
②機嫌の良い人が増えるとこっちもご機嫌に
周囲に幸せな人が増えると、環境がよくなります。それは、プラスのエネルギー(嬉しい、楽しいなど)が周囲にも影響するからです。
例えば、職場で同じ部署の人たちがみんな機嫌が悪かったらどう思いますか?
彼はイライラしていて、彼女は愚痴ばかり言ってる…いくら自分が幸せでも、周りの環境がこうであれば、負のエネルギー(つまらない、不快感、イライラなど)に影響を受け、テンションが下がってしまうのではないでしょうか。
もちろん、人間ずっとポジティブでいられるわけではありませんから、常に明るく過ごす必要はありません。しかし、毎日がこうだと苦しいですよね。
これとは逆に、周りの人が幸せであれば、その逆のことが起こります。
少々自分の気持ちが落ちていても、彼は穏やかな態度で接してくれ、彼女は明るい言葉をかけてくれたら…きっと前者とは状況がかなり違うのではないかと思います。
このように、周囲の人が幸せになることで、自分を取り巻く環境も良くなっていくのです。
③人(自分含む)への攻撃が減る
②に似ているところがありますが、周囲の人が幸せになると、人(自分を含める)に攻撃するという発想が消え、争いごとが減ります。
自分の心が満たされると、人へ攻撃することへの関心が無くなったり、無駄に感じるようになるからです。
例えば、自分が本当に叶えたいことを実現した時、今ムカついている人に対してまだ不満を抱いたり怒り続けたりするでしょうか?おそらくそうではないですよね。
他人に対して負のエネルギーを発している時は、何かしら自分の状況や現状に不満を抱いている時です。
ですから、そこを解決し、自分が幸せだと感じられるようになれる人が増えれば、そういった攻撃的な出来事は減りますし、もっと言えば人を傷つける犯罪も減るとも言えます。
気をつけなければならないこと
以上、他人の幸せを願うことには主に3つのメリットがありますが、その中で気をつけなければならないことがあります。それは「してあげる」という気持ちを出さないことです。
「してあげる」感を出さない
他人を幸せにしたいという思いから、誰かに手を差し伸べる時に「してあげる」感を出さないことが大切だと思います。
何故なら、される側が不快感を得ることがあるからです。
他人の幸せを願うことに関しては自分にも多くのメリットがあるということを忘れてはいけません。
だから、「してあげる」ではなく「させてください」なのです。
①〜③で挙げた例をもう一度使うと、
①募金してあげる
→誰かの力になれてる!と思わせてくれてありがとう
②③周囲を幸せにしてあげる
→みんなプラスのエネルギー出してくれるから私も幸せでいられる!ありがとう
ということになります。
また、私のブログやSNSでの発信において、ありがたいことに「励みになりました」という旨のメッセージを頂くことがありますが、それも同様のことが言えます。
本当に私は心から「誰かのためにしてあげている」と思っていなくて、むしろ「私の人生で得たことを活用させてください」と思っているため、力にならせてくださりありがとう…と感謝しています。
人は1人では幸せになれない
実は、人は1人では幸せになれません。
それは、他人が不幸であることを知っていると、幸せを感じることが難しくなるからです。
例えばですが、自分が大きな夢を叶え、一生暮らせる分の資金を手に入れ、恋人にも友人にも恵まれた、最高の人生を歩んでいたとします。
ですが、あなたの大切な友人が病気で苦しんでいたり、あるトラブルを抱えて精神的につらい思いをしていたら、どうでしょうか。
正直、つらいですよね。
欲しいものを全て手に入れ、もはや望むものは何もない!という状態になっていても、誰かが目の前で苦しんでいたら「幸せ」と感じることは難しくなってしまいます。
だから、自分1人だけが幸せになっても意味がないのです。
自分が良い状態で、かつ周囲も幸せな人がいる…ということが自分にとって最も幸せなことだと言えます。
まとめ
「他人を幸せにしたい」と思うのは、誰かのためだけではなく、自分に多くのメリットがあります。
昔の私はそれが分からず、人のために何かをするなんて無駄だと思っていましたが、自分が不幸なままで人の幸せを願うことはよくありません。まずは、自分です。
そして、「他人の幸せにしたい」という気持ちになれなくても、それはそれで良いことだと思います。
そういう気持ちにならなくても、自分が幸せになれば、プラスのエネルギー(楽しい、嬉しい気持ちなど)を発することとなり、勝手に周りが影響を受けますよ。
まずは、自分を幸せにしてください。